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ポータブル電源とUPSの違いとは?用途別の選び方ガイド

用途や目的は違っていても、製品としては似ているポータブル電源とUPS。その違いを解説し、用途ごとの選び方をガイドします。

公開日: 2024.8.20

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ポータブル電源とは?

ポータブル電源は、持ち運びが可能な電源供給装置で、主にバッテリーと各種ポートから構成されています。

多くの場合、USBポートやAC出力ポートを備えており、さまざまなデバイスに電力を供給することができます。バッテリー容量はモデルによって異なり、小型のものから大容量のものまでさまざまです。ポータブル電源の魅力は、その携帯性と柔軟性にあり、簡単に持ち運べるため、アウトドアや旅行など、場所を選ばずに使用できます。

UPS(無停電電源装置)とは?

UPS(Uninterruptible Power Supply、無停電電源装置)は、停電や電圧の異常時に一時的に電力を供給するための装置です。

主にパソコンやサーバーなど、停電が発生するとデータが失われる恐れのある重要な機器を保護するために使用されます。UPSは通常、バッテリーとインバーターを備えており、電力の供給が途絶えた際には即座にバッテリーから電力を供給し、機器のシャットダウンを安全に行う時間を確保します。また、サージプロテクション機能があり、電圧スパイクや過電圧から機器を守る役割も果たします。

ポータブル電源とUPSの主な違い

一番大きな違いはダウンタイムの違い

UPSはその名の通り停電時に即座に電力を供給することができる装置です。そのため、UPSのダウンタイム(停電が発生してからバッテリーが稼働し始めるまでの切り替え時間)は2〜10ミリ秒(ms)とされています。

一方で、ポータブル電源でEPS機能搭載モデルは、数十msかかるとされています。例えば、Eco FlowのRiver 2のEPS機能は30msでバッテリーに切り替えるとしています1

30msでも十分に高速ですが、サーバーや医療機器などは10ms以上のダウンタイムを許容できないケースもあるため、ポータブル電源が完全にUPSの代わりにならないケースがあります。

電源供給の持続時間

ポータブル電源とUPSの最大の違いは、電源供給の持続時間にあります。

ポータブル電源は、持ち運びや長時間の使用を目的としており、大容量バッテリーを搭載しているため、数時間から数十時間の電力供給が可能です。一方、UPSは短時間のバックアップ電源として設計されており、通常は数分から数十分の電力供給が目的です。これは、重要な機器を安全にシャットダウンする時間を確保するためのものであり、長時間の電源供給を目的としたものではないためです。

そのため、バックアップ時間の長さとしてはポータブル電源の方が優秀ということになります。

持ち運びの可否

ポータブル電源は、その名の通り、携帯性が重視されています。小型モデルなら2kg未満、大容量モデルでも10kg程度の製品もあり、持ち運びが容易、もしくは不可能ではない重量になっています。そのため、外出先や移動中でも手軽に電力を確保することができます。

一方、UPSは通常、固定設置を前提としており、重くて大きいため持ち運びには適していません。UPSは家庭やオフィス、データセンターなど、特定の場所に設置され、そこから移動させることはほとんどありません。

どちらを選ぶべきか?

利用シーンで選ぼう

ポータブル電源とUPSの選択は、使用する場面によって異なります。アウトドアや旅行、災害時など、移動中に電力を確保したい場合は、ポータブル電源が適しています。

一方、オフィスや家庭での停電対策としては、UPSが適しています。特に、パソコンやサーバーなどの重要な機器を保護するためには、UPSの設置が不可欠です。

許容停電時間も考慮しよう

ここまで解説してきた通り、UPSは1時間未満の停電時間を想定したバッテリーを搭載しているケースが多く、あくまで電源のメンテナンスや一時的な災害などを想定しているものです。

仮に1時間を超えるような停電でも停止しない電源システムが必要なのであれば、ポータブル電源とUPSを併用するとベストです。

UPSの電源元としてポータブル電源を使えば、一次的なダウン時間はUPSで対処し、その後ポータブル電源から電源を取ることができます。

ただし、パススルー充電の繰り返しや過負荷によってバッテリーが劣化、火災などのリスクもあるため、慎重に選ぶ必要があります。

Footnotes

  1. River 2 | Eco Flow